【愛犬との暮らしで大切なこと】1つの個体

ウェルビーと一緒にダンスがしたいのに、動画でみるようにはなかなか覚えてくれないの

一緒にダンスなんて楽しそうで良いね
でもアンジーの思う完璧なダンスは、ウェルビーにとっては難しいのかもしれないね

思い通りに一緒に動けたら、もっとかっこいいと思うわ

アンジーはダンスが得意かい?

うん、学校でもダンスの時間はヒーローよ

周りのみんながアンジーと同じようにかっこよく踊れるかい?

全員私と同じようにはいかないわ。
だって、、、
あ、そうか!

そう、得意不得意、好き嫌いは人も犬もそれぞれあるんだよ
ウェルビーが好きなものを使ってみると一緒に楽しいダンスができるかもね

そういうことね。
じゃあウェルビーの好きなテニスボールを使ったダンスを考えてみるわ

新しい遊び?

そういった捉え方もあるね

目次

一般的に理解する

共に暮らす愛犬を表現する方法はいくつかあります

犬を特徴づける一般的な表現
  • 犬種
  • 大きさ
  • 年齢
  • 雌雄

それらを知り、理解することは飼い主にとって大切なことです。

しかし、それ以上に大切なことは、

個体差があることを理解し、

個性としての彼らを理解しようとすることです。

私たち人間と同じように、犬の個体差が大きいことを、

近年の科学は示しています。

世界一賢い犬種ボーダーコリーは本当か!?

ボーダーコリー、彼らは世界で一番賢い犬とされています。

それは次のような研究結果によります。

世界一賢い犬種ボーダーコリーの根拠
  1. 1000を超える言葉を覚えたボーダーコリー、チェイサー
  2. 200の言葉を覚え、即座に名前を覚えるファストマッピングの能力があったボーダーコリー、リコ

しかし、すべてのボーダーコリーが同じように多くの言葉を理解できるわけではありません。

実はほとんど言葉を覚えることができない個体も数多くいることが追加調査によって分かっています。

個体特有の才能である可能性

追加調査の内容
  • 全世界から募集した飼い主と犬
  • 指定された方法で、新しいおもちゃの名前を覚えたり、ファストマッピングを体系的なトレーニングで教えることができるかを調査
  • 調査期間は3ヶ月
  • 飼い主の中には複数のドッグトレーナーが含まれていた
才能の起源に関する追加研究の結果
  • 調査に参加した34頭のうち1頭のみが能力を認められた(ボーダーコリーのオリバー)
  • 34頭のうち18頭はボーダーコリーで、オリバー以外は言葉を覚えることができなかった
追加調査の結論

言葉を覚える、ファストマッピングの能力は、教えればできるものというよりも、一種の才能のようなものではないか

人間にも絶対音感の人がいます。これが先天的なものか後天的なものかはわかりませんが一定数います。

でも全ての音楽家庭の子息が絶対音感を持つわけではないですよね。

それと同じようなことなのかもしれません。

目の前の愛犬を見て、個性を見つけよう

私の近所に住むボーダーコリーは車が好きで、

一日中車道を走る車を眺めています。

彼も多くのコリーと同様におもちゃの名前を覚えませんが、彼はとても幸せな暮らしをしていると私は考えています。

納豆が嫌いな日本人

お洒落ではないイタリア人

キムチ嫌いの韓国人

辛いものが苦手なインド人

彼らは例外かもしれませんが、

あなたの友人が彼らだったとしたら、たとえマイノリティであったとしても、

最高の友人であることは変わらないでしょう。

犬種の傾向は確かに存在しますが、

その傾向にそぐわないからといっても何も問題ありません。

一般的な傾向は参考程度として、目の前の彼らを一つの個体(個性)として見ることが大切です。

彼ら自身にはきっと特別な何かがあると思います。

それに気づき、寄り添える飼い主との暮らしこそ、愛犬にとってよりベターな暮らしと言えるのではないでしょうか。

参考文献

Behavioural Processes, Volume 86, Issue 2, February 2011, Pages 184-195
Word Learning in a Domestic Dog: Evidence for “Fast Mapping, 11 JUNE 2004 VOL 304 SCIENCE
Scientific Reports, volume11, Article number: 14070 (2021)
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